みなさんこんにちは
今日は実業団時代に読んで面白いと感じた論文をブログで紹介したいと思います。
また、自分の実体験と論文の内容を照らし合わせていきたいと思います。
参考になる部分があればとても嬉しいです。
論文紹介
参考文献:イップスを経験したスポーツ選手の心理的成長 松田さんらja (jst.go.jp)
イップスとは、「運動スキルの遂行に影響する不随意運動からなる長期的な運動障害」
です。
この論文ではイップスになった野球選手6名を対象に心理的成長な成長を追った論文になっています。
否定的感情
今回の対象者には失望感や怒りといった否定的感情、あるいはミスに対する懸念や
バッティングスキルに対する自信の喪失といった否定的な感情がある。
肯定的変化
怪我を負う前にはなかった競技に対するコミットメントやモチベーションの高まりが認められている。
イップス経験に伴った心理的成長の語り
競技に対する意識の肯定的変化
野球をする目的の具体化
野球を続ける動機の再認識
野球に対する積極的な姿勢
野球ができる楽しさや喜びの再認識
自己認知の変化
精神的ゆとり
自己受容
ミスの需要
気持ちの切り替え
他者に対する見方・考え方の変化
同様の状況下にいる選手に対する理解需要
同様の状況下にいる選手対するサポート意識の高まり
チームメイトの存在意識の再確認
ソーシャルサポートの再認識
競技に対する理解の深まり
野球に必要なスキル理解(技術面)
野球に必要なスキルの理解(精神面)
チームスポーツとしての野球の理解
17のカテゴリから対象者の心理的成長を図っている
自分自身の論文を読んで感じる心理的成長
この心理的成長のカテゴリから感じる自分自身の心理的変化をまとめたいと思います。
陸上をする目的の具体化
変化前
怪我を治す(ぬけぬけ病)、自己ベスト更新
変化後
スポーツ本来の楽しさを伝える。自分が辛く感じた経験を役に立ててほしいと考え情報発信
陸上を続ける動機の再認識
変化前
続けていいのか、今やっていることに価値があるのか
変化後
どのような状態でも陸上が楽しめる、克服できなくても夢を持つことが出来る。
陸上に対する積極的な姿勢
変化前
怪我を治すことしか考えておらず、結果が伴わないことで、心身ともに疲弊する。
変化後
アスリートフードマイスターの資格をとる、マラソン完走に向けて行動計画を立てる。
陸上ができる楽しさ喜び再認識
変化前
楽しめない、ランニング中、ランニング以外でぬけぬけ病以外のことを考えることができない。
変化後
小さな達成でも喜びを感じ褒めることが出来る
自己認知の変化
変化前
自分は何もできない、価値がない、生きていて息苦しい
変化後
自分にもできることがある、話せば理解してくれることもある
自己受容
変化前
練習を消化することが出来ても自分をほめることが出来ない。
満足に走れないことがすべての生活に影響する
変化後
たとえ遅くても、少ない距離でも自分が走っていることに価値を感じることが出来る。
ミスの受容
変化前
少し失敗すると(死にたい)(生きていて申し訳ないと感じる)
変化後
やべぇーミスちゃったと軽く流せる
気持ちの切り替え
変化前
ミスすると次の日にも引きずるほど精神的ダメージがある。
変化後
次がんばると思える。
同様の状況下にいる選手に対する理解
変化前
人の話が聞けないほど追い込まれる
変化後
人の話を聞き辛いことを共感することが出来る
同様の状況下にいる選手に対するサポート意識の高まり
変化前
自分のことに精一杯で意識がいかない
変化後
自分の経験などをシェアし、なにか参考にできる部分があるか探る。
チームメイトの存在意義の再認識
変化前
自分が足を引っ張っていると感じる、
変化後
自分のことに集中し、自分の努力がチームの力になっていると感じられる。
チームの活躍で自分のモチベーションを上げられる。
ソーシャルサポートの再確認
変化前
結果で恩返しできないことに焦り、申し訳なさを感じる
変化後
どんな状況でも応援してくれる、勇気与えられることを確認できた。
応援していただけることに感謝の思いがさらに強くなる。
ぬけぬけ病とイップス
ぬけぬけ病をイップスと結びつけることは難しい事なのかもしれません。
ですが、情報がないからこそいろいろな角度から柔軟に情報を取り入れるべきであると思っています。
自分は箱根駅伝後ぬけぬけ病だと思いトレーニングをずっと行っていましたがよくなりませんでした。
精神的な部分から生きることすらもつらくなってしまうほどでした。
ですが、現在様々な角度から自分の行動を分析することが出来ます。
話すことで楽になり、情報が増え解決の糸口がつかめることもあるのではないかと感じています。
まとめ
イップスは誰にでも起きうる精神疾患だと思っています。
辛くて見たくない、目を背けたいことが多いかもしれませんが
自分の発信で少しでも医学の進歩があるのであれば協力したいと思っています。
イップス以外でも
怪我やパフォーマンスの上がらない選手、スポーツ以外でも生きづらい思いをしている人に
少しでも情報提供が出来ればいいなと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。
参考文献
イップスを経験したスポーツ選手の心理的成長 松田さんらja (jst.go.jp)
コメント
ネットで気軽に情報が手に入る反面、変な情報も掴みやすい昨今。
論文をソースにするなんて流石です。